精神疾患とME/CFSの違いや誤診された時の問題点

(投稿日:2015年5月5日/編集済)

ME/CFSは、ほとんどの病院で診断を受けることが難しく、また精神疾患(うつ病、仮面うつ病、身体表現性障害、不安障害、抑うつ状態)と誤診されることの多い疾患です。
この病気を知らない医師、存在を否定する医師、知識はあるが診断を下すことが難しい医師はとても多いです。また病気の診断基準が何度か変更されているため、医師が困惑していることもあるかもしれません。


多くの医師は、一般的な検査で異常が出ないと、患者さんの精神症状をヒアリングせずに、精神科・心療内科に送ろうとします。
また患者さんが精神的に困ってないことを伝えても、精神科・心療内科に送ろうとします(大きな問題ですが)

多くの精神科・心療内科では、患者さんが身体の不調を中心に訴えても「うつ病」「仮面うつ病」「身体表現性障害」「不安障害」「抑うつ状態」のような、精神疾患の病名をつけてしまいます(これまた大きな問題ですが)精神科・心療内科でこのような病名をつける時、科学的根拠に基づいて診断されているわけではありません。そのかわり患者さんの主訴に忠実に耳を傾けるのが本来運用ですが、実際には、患者さんの主訴をテキトーに無視したり捻じ曲げて診断していることが少なくありません。これは事実です。


上述のような精神科・心療内科での診断が誤診である場合、主に以下3点について有害で危険です。

1. 一旦精神科・心療内科に入れられてしまうと、患者さんが自分で気づいて強行脱出しない限り、途中で「もしかして他科の病気かも」と言われる機会は皆無です。これにより長期にわたり適切な診断・治療の機会を失います。

2. 上述のような病名では、科学的根拠が不十分な状態で、精神疾患用の投薬治療を行います。そのため投薬により、体内で不足している物質が余計減ったり、バランスが良かった部分が崩れてしまうなど、予期せぬ深刻な副作用や依存症が起こる恐れがあります。そして、そのような問題を実際に生じても、医師は元に戻すことはできません。患者さんは治療どころか危険にさらされます。

3. 病気が精神的なものとみなされると、症状が矮小化される傾向があります。患者さんの身体症状が深刻でも、医師もまわりのひとも、身体の安全に気をつける考えに至らなくなり、患者さんの重症化につながります。

このような理由により、誤って精神疾患と診断された場合は、早く救出して適切な診断・治療に移す必要があります。


発症直後に精神疾患と診断されたとしても、どうも違う気がする、薬が合わない、数カ月しても良くならない場合には、他の病気を疑ってください。
ME/CFSの可能性がないか、あるいは「関連する病気」の可能性がないか疑ってください。患者さんの主訴に合う他の病名がないか探してください。

納得いくまで何十軒でも病院を当たる、その病気で日本一の病院にかかるくらいの覚悟が要る場合もあります。
医師やまわりのひとの批判に負けないことも大切です。

本当は身体疾患である患者さん、本当はME/CFSである患者さんが、早期に適切な診断・治療を得られるように願っています。